大学や企業で導入が進む Instagram(インスタグラム)の人気の理由とは?
若者を中心に利用されているInstagram。広報宣伝として運用する企業や大学が増えています。その理由として若い人を中心にユーザーが多く存在すること、文字情報では伝わりにくい雰囲気やブランドイメージを写真や動画で感覚的に伝えることができることが挙げられます。
運用する企業が増加する一方で「そろそろ自分たちも始めたほうがいいのか?」「Instagramって何ができるの?」と思っている方もいらっしゃるはず。
本記事ではそのような初心者に向けたInstagramの基本を紹介していきます。
そもそも、Instagramとは?
名前の由来は「Instant(即席)」と「Telegram(電報)」から由来しており、当初のアイコンもインスタントカメラをモチーフにしていました。
普通に撮った写真にヴィンテージカメラのような質感や、それまで難しかった様々な加工を簡単にできることが人気のきっかけになりました。現在、フィルターはヴィンテージ風のものや彩度をあげて色鮮やかに見せるものなど全部で24種類あり、編集機能として明るさ、彩度などの細かな調整も可能です。
その特長として、スマートフォンなどのモバイル端末でしか投稿できないという点があります。これはリアルタイムでの投稿を重視する考えに基づいているようです。さらにハッシュタグを他のSNSと比べて多くつけるのもInstagramならではといえるでしょう。気になるもの、ほしいものを検索する時に、検索エンジンを使わずにハッシュタグを利用している人が増えていることや、オリジナルのハッシュタグをつけて自分の記録として残す人が多いことが理由として考えられます。
ユーザー数増加の推移、機能のアップデートについて時系列で見ていきます。
2010年 | AppStoreにてリリース |
2010年末 | リリース3ヶ月で登録100万ユーザーを越える。 |
2011年1月 | ハッシュタグ機能導入 |
2011年4月 | 登録ユーザー数300万突破 |
2011年6月13日 | 登録ユーザー数500万 |
2011年9月27日 | 登録ユーザー数1000万 |
2012年2月 | 登録ユーザー数1500万 |
2012年4月4日 | Android版リリース |
2012年4月9日 | 3000万ユーザー突破。 Facebookに10億ドルで買収されたことを発表。 |
2012年4月23日 | 登録ユーザー数5000万 |
2012年7月27日 | 登録ユーザー数8000万 |
2013年1月17日 | MAU(月間アクティブユーザー数)を初公開、9000万ユーザーと発表(これ以前の数字は登録ユーザー数) |
2013年2月28日 | MAU1億人 |
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ビデオ機能搭載、公開24時間で500万本のビデオが公開される。MAU1億3000万人、写真投稿数は160億枚 |
2013年9月9日 | MAUが1億5000万人。広告掲載開始も発表される。 |
2013年12月12日 | 写真や動画を特定の個人やグループと共有する「ダイレクト」機能が追加される |
2014年3月 | MAU2億人 |
2014年12月10日 | MAU3億人 写真共有300億枚 |
2015年5月10日 | 日本でも広告導入 |
2016年6月 | MAU5億人。アイコン、アプリ内のデザインを刷新 |
2016年8月 | 投稿後24時間で消える「Story」機能を配信 |
2016年12月 | MAU6億人 |
2017月1月 | 「Story」広告配信 |
2017年4月 | MAU7億人 |
以上のような流れになります。
MAUに注目すると、2016年12月からわずか5ヶ月でさらに1億人増加しています。それに伴い、例えば“ファッションコーディネート”を投稿するユーザーが増加したり、SNSの中で存在感が強くなり広告配信が行われるなど、ソーシャルメディアとしての影響力がますます強くなっていることが考えられます。また、アイコン、アプリ内のデザインを刷新した際、インスタグラムの共同創業者でCEOのKevin Systrom(ケビン・シストローム)は自身のアカウントで「新デザインは活気に満ち、多様性を表現しています。これまでのアイコンに親しみを感じていただいていると思いますが、新たなデザインがクリエイティブのひらめきとなることでしょう」とユーザー体験の向上を追求するコメントをしました。
ビジネス用プロフィールの特長
一般ユーザーが使うアカウントの他にTwitterなどと同様、ビジネス用のプロフィールも存在します。ビジネス用プロフィールは一般アカウントと違い、店舗や会社の連絡先、住所などを掲載できる「ビジネスプロフィール」や投稿の閲覧数を確認できる「Instagramインサイト」、広告配信ができる「投稿の宣伝」の機能が使えます。
「Instagramインサイト」では投稿内容に関するインサイトでは今週のインプレッション、今週のリーチ、今週のウェブサイトクリック、人気投稿のランキング、それぞれの投稿のインプレッション数がチェックできます。
フォロワーについてのインサイトは、時間ごとのフォロワーの平均数、性別、年齢、位置情報が確認できます。さらにフォロワー詳細では「時間」と「日」(曜日)に切り替えができ、アクティブな時間や曜日も確認できます。
「投稿の宣伝」について、広告配信のターゲットとなるオーディエンスの選択が可能です。「自動」または「カスタムオーディエンス」を選べ、「カスタムオーディエンス」ではオーディエンスの趣味・関心、地域、年齢と性別など、詳細な設定ができます。ちなみに設定したカスタムオーディエンスは保存されるので、再度同じターゲティングで配信する際にも便利です。予算と掲載期間は、推定リーチを確認しながら、金額や配信期間を指定しましょう。広告の審査が通り、配信されると該当の投稿の下に「掲載中」と記載されます。インサイトを見ると、広告の効果としての「インプレッション」「クリック数」「クリック単価」「消化金額」が確認できます。
さらに、投稿24時間後に消えるため、期間・閲覧者限定にセールなどを告知できる「story」機能も、今年の1月には広告配信が可能になりました。タイムラインとストーリーを組み合わせた配信など、工夫できる幅が広がり好感度向上や販促に繋がる機会が増えたといえるでしょう。
ビジネス用プロフィールの作成方法ですが、個人のアカウントから「ビジネスプロフィール」に変更することで作ることができます。設定の際にはFacebookページが必要なので運用を考えている方はまず、Facebookアカウントを取得してください。
インサイトが見れるなど便利な機能がある一方、非公開アカウントにできない、自分の投稿をFacebookにシェアしたい場合、ビジネスプロフィールに紐付けたFacebookページでしかシェアで きないといった制限もあるので、注意が必要です。
ビジネス用プロフィールと一般用の違いを説明しましたが、「結局、どんな風に投稿すればいいんだろう?」と思う方もいらっしゃるはず。そこで、キモとなる投稿内容についての特徴やポイントを企業アカウントを例にご紹介します。
今回は、写真の世界観が統一されていて、ブランドイメージを強く訴求できている、レシピを投稿するなど写真以外にも楽しめるコンテンツを配信し、ファンを増やしている企業を取り上げました。
事例①:北欧、暮らしの道具店
フォロワー数:58万人(2017年5/29時点)
商品である食器や日用品、キッチン雑貨を日常風景を切り取ったようなシーンで紹介しています。キャプションも単なる商品紹介ではなく、例えば「夏のような強い日差しを感じる日が続きますね!真夏日や猛暑日なんて言葉をきくことも増えました。もうそんな季節なんですね〜!」や「暑い日が続いて、いよいよ夏を感じる日が多くなってきましたね。ベランダの植物たちにも、いつもより頻度高く多めにお水を上げるようにしています。」のようにスタッフの人柄が感じられ、これが人気の理由の1つだといえます。また、更新頻度も高く、コラムやレシピなど楽しめるコンテンツがあり、次の更新が楽しみになるような工夫がされています。
事例②:ハーゲンダッツ
フォロワー数:12.7万人(2017年5/29時点)
ハーゲンダッツならではの品の良さやリッチなイメージが伝わる画像、新商品発売のタイミングで9分割投稿を行うなど、ユーザーにちょっと贅沢な気持ちを与えられているのが多くの人に支持されるポイントだと考えられます。
新商品の投稿では「#もう食べた?」やフタを開けた時に時に現れるハート型のクレーターを「#ハーゲンハート」と名づけて投稿するキャンペーンを行い、ユーザーが投稿したくなる仕掛けを作っています。
上記で紹介した企業の他にも、化粧品メーカーや、アパレル企業など視覚で雰囲気やイメージを伝えたい場合、Instagramは効果的であるといえるでしょう。
また、本ブログにて関西圏の大学のInstagramの月次分析や投稿のポイントなど様々な情報を提供しています。そちらも合わせてご覧ください。
参考リンク先
〈Instagramの月間アクティブ利用者数が世界で7億人を突破〉
〈本日3周年!Instagramの歴史から学ぶGrowth(グロース)における7つのポイント〉
〈【必読!】Instagramビジネスツールが導入開始!3つの新機能とは〉
〈Instagramのビジネスプロフィールの使い方とインサイトの徹底解説!〉